2018年8月15日

「お茶漬けの味」ホルスタイン柄の浴衣の衝撃

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夫を小バカにするのは当時の最先端のライフスタイルなのか

昭和27年公開の小津安二郎監督作品です。
都会育ちの小洒落たマダムが田舎育ちの野暮ったいご亭主を散々小バカにして、遊び暮らしていたんですけれど、最終的に和解して夫婦というものはお茶漬けの味のようなものだ、と双方納得する、ってお話なんです。

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夫役は佐分利信。
この方は北海道の岩見沢市出身で、私は勝手にシンパシーを感じているんです。
岩見沢の隣町の栗沢町と言うところに私の母の実家があったので、岩見沢はしょっちゅう行っていたんです。
私が子どもの頃は岩見沢にはデパートまであって、子ども目線では立派な都会でした。

佐分利信は何本か映画監督をつとめていて、それから格段に演技がうまくなったと小津は評しています。
私の感覚ではこの映画の主演にはちょっとダンディ過ぎて田舎者要素が薄く、ミスキャストかと感じました。
佐分利信は風貌がいいし、押し出しもいい、ちょっと田舎者には見えにくかったです。

妻役は小暮美千代。
私、この方は電気冷蔵庫の雑誌広告ぐらいでしか見たことがなくって。
あまり関心がある女優さんではなかったんです。
けど、意地悪でおしゃれなマダム役は良く合っていたと思います。

ホルスタイン柄の浴衣にどうして誰も突っ込まない?

このマダムがとにかく夫をないがしろにして女友だちと遊び歩いてばかりいるんです。
温泉宿に女4人でお泊まりに行った時には、皆さんお揃いでホルスタイン柄の浴衣を着ているんです!
って言うか、私にはホルスタイン柄にしか見えなくって、あまりのモードさにめまいがしそうになりました。

この浴衣の柄について調べてみると、ホルスタイン柄ではなくてひょうたん柄だとおっしゃる方もいらっしゃいます。
また、小津が戦前と戦後にそれぞれ撮った「浮草」の戦後版の方で、同じ柄の暖簾が登場していると指摘されていらっしゃる方もいます。
(よくよく見ると微妙に違っていたようですが)

トリュフォーが足フェチで、成瀬巳喜男がネコ好き、小津は「繰り返し」にこだわる監督です。
余程この前衛的過ぎる柄が小津好みだったんでしょう。
私にはホルスタイン柄にしか見えないので、ここではホルスタイン柄と言うことにしておきます。
奥さま方はこの柄を見て、「ヘンだわ」とか微塵も思わなかったんでしょうか?

今回の舞台となった夫婦の自宅には洋風の応接間があって、裕福な暮らしぶりが窺えます。
小津作品としては軽くていつもと若干作風も違っていて、これはこれでおもしろい作品です。

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